PA

ペンシルベニア州

Pennsylvania

キーストーンステート

1776年に独立宣言が署名されたフィラデルフィアを擁する、アメリカ建国の歴史が詰まった州。アイビーリーグのペンシルベニア大学(UPenn)はビジネススクールのウォートンで世界最高峰、カーネギーメロン大学はコンピュータサイエンスとAI研究で名高い。ピッツバーグは「鉄鋼の街」から「医療・テクノロジーの街」へと見事に変貌を遂げた。アーミッシュの素朴な暮らしが見られるランカスター郡など、多様な文化体験も魅力。

ペンシルベニアは東部・南東のフィラデルフィア(州最大都市)と西部のピッツバーグという2大都市圏に人口が集まり、その間をアパラチア山脈・アレゲニー高原の自然が埋める、地形も文化も多様な州だ。フィラデルフィアはアメリカ独立宣言と合衆国憲法が生まれた建国の地であり、東海岸有数の大都市。生活費はニューヨークやボストンより明確に安く、大都市の利便と手頃さを両立できる点が留学生には魅力になる。

産業の中心は医療・教育で、フィラデルフィアのペンシルベニア大学や病院群、ピッツバーグのUPMCが州最大級の雇用主だ。かつて「鉄鋼の街」だったピッツバーグは、カーネギーメロン大学(CMU)を核に医療・ロボティクス・AIの拠点へと生まれ変わった。世界最高峰のビジネス(ウォートン)とコンピュータサイエンス(CMU)を擁し、理系・ビジネス志望にとって層の厚い選択肢がそろう。

基本データ

州都 ハリスバーグ
最大都市 フィラデルフィア
人口 約1,290万人
面積 119,280 km²
気候 湿潤大陸性気候(年間平均: 年間平均気温:9-13°C)
生活費 中程度(全米平均の95-105%)
主要産業 ヘルスケア、製造業、金融、エネルギー、テクノロジー

大学データ統計

州立大 州内学費 中央値

$12,628

州内出身者のみ適用
州立 16 校のデータ

州立大 州外学費 中央値

$22,775

留学生はこの水準が目安
州立 16 校のデータ

私立大 学費 中央値

$41,830

私立は州内外で同額
私立 84 校のデータ

合格率 中央値

79%

合格率を公表する
94 校のデータ

卒業率 中央値

66%

6年以内の卒業率
99 校のデータ

卒業10年後 年収 中央値

$59,460

入学から10年後の中央値
97 校のデータ

※ ペンシルベニア州 の4年制・非営利 全 117 校(私立 101 校 / 州立 16 校)から算出。項目ごとに数値を公表している学校数が異なるため、各タイルに母数を併記している。

教育環境

教育の特色

ペンシルベニアは私立の名門と公立の主力がともに強い。私立ではアイビーリーグのペンシルベニア大学(UPenn/ウォートン校がビジネスで世界最高峰)と、コンピュータサイエンス・ロボティクスで世界トップのカーネギーメロン大学(CMU)が双璧。公立では州最大の高等教育提供主体である「ペンシルベニア州立高等教育システム(PASSHE)」の10大学に加え、ペンシルベニア州立大学(Penn State)・ピッツバーグ大学・テンプル大学という独特の「州関連大学」が主力を担う。

留学生環境

歴史ある学術環境と多様な産業を背景に、留学生の受け入れが厚い。留学生は原則「州外・国際学生」扱いで、州立系でもPenn Stateの2024-25年度の州外授業料は約41,790ドル、ピッツバーグ大学は約41,430ドル、テンプル大学は約38,805ドル。アイビーのUPennやCMUなどの私立はさらに高額(授業料6万ドル超)だが、多くの名門私立は手厚い奨学金を用意している。

州立大学システム

ペンシルベニアの公立高等教育はやや独特な構成だ。州が直接運営する「ペンシルベニア州立高等教育システム(PASSHE)」は10大学・学生8.5万人超で、ウェストチェスター大学などが加盟する州最大の提供主体。これとは別に、ペンシルベニア州立大学(Penn State)・ピッツバーグ大学・テンプル大学は「州関連大学(state-related)」というカテゴリで、州の補助を受けつつ公私連携型で運営される。名称に「State」を含むPenn StateがPASSHEに属さない点は、この州ならではのわかりにくさだ。

主要な大学都市

フィラデルフィアPhiladelphia

ペンシルベニア大学(UPenn)・ドレクセル大学・テンプル大学が立地する東海岸の歴史都市。公共交通と文化施設が充実し、大都市の利便を享受できる。

ピッツバーグPittsburgh

カーネギーメロン大学(CMU)とピッツバーグ大学のある学術都市。鉄鋼の街から医療・テック・ロボティクスの拠点へと転換し、「住みやすい街」としても評価が高い。

ユニバーシティパークUniversity Park

ペンシルベニア州立大学(Penn State)本校のある州中央部の学園町(ステートカレッジ)。治安が良く生活費も都市部より安い、典型的な大学町。

評価の高い学問分野

コンピュータサイエンス・ロボティクス

カーネギーメロン大学(CMU)がコンピュータサイエンスで全米1位級、ロボティクス・AIでも世界トップクラス。

ビジネス

ペンシルベニア大学のウォートン校がビジネススクールで全米1位級。金融・経営で世界最高峰の評価を得ている。

医学・ヘルスケア

UPennの医学部やピッツバーグのUPMCなど、医療・生命科学の研究・臨床の拠点が充実している。

工学

ペンシルベニア州立大学(Penn State)の工学が全米上位で、州内公立トップの規模と実績を持つ。

就職・キャリア環境

留学生の就職先候補となる有力企業・機関が集積している。フィラデルフィアには通信大手のコムキャスト(Comcast)が本社を構え、医療のジェファーソン・ヘルスやペンシルベニア大学が大規模な雇用を持つ。ピッツバーグは大手医療機関UPMCとCMU発のテック・ロボティクス企業群が牽引する。医療・テック・金融と、専攻分野の実務研修(OPT)先の幅が広い。

留学生のための実用ノート

Time Zone

時差・タイムゾーン

Eastern Time(UTC−5)。日本時間との差は −14 時間。家族との連絡や出願書類の締切確認時に意識する。

Tuition

州内生 vs 州外生 の学費差

米国の州立大学は 州内生(その州の住民)と州外生で年 2〜3 倍の学費差。留学生は 原則「州外生」扱い となる。Honors College で減免を狙う戦略も。

Career

OPT は連邦法、就職機会は州依存

OPT連邦移民法で全米共通。ただし実際の就職機会は州ごとに異なり、ヘルスケア、製造業、金融、エネルギー、テクノロジー 関連の職種を狙うのが現実的。

Travel

渡航と主要空港

日本からの直行便の有無は州により大きく違う。直行便がある主要空港(LAX / SFO / ORD / DFW / SEA / HNL / DTW / JFK / EWR / IAD など)に到着 → 国内線で目的地、というルートが一般的。

Transportation

フィラデルフィアは公共交通が発達

フィラデルフィアはSEPTA(全米6位規模の公共交通)が地下鉄・バス・トロリー・通勤鉄道を運行し、市内は車なしで生活できる。ピッツバーグにも公共交通はあるがフィラデルフィアほど網羅的ではない。ステートカレッジなどの地方大学町では車がほぼ必須になる。

Driving

運転免許

ペンシルベニア州に1年以上滞在して運転する場合は、州の運転免許取得が推奨される。都市で学ぶなら車は不要なことが多いが、地方の大学町では車があると生活しやすい。

生活環境(治安・気候・生活費)

治安

治安は都市と地区で差が大きい。フィラデルフィアは犯罪率が全米平均を上回る地区がある一方、殺人件数は近年大幅に減少し歴史的な低水準まで下がっている。ピッツバーグは統計により評価が分かれるが概ね中程度。ペンシルベニア州立大学のあるステートカレッジは全体犯罪率が全米平均を大きく下回り、明確に安全な大学町だ。大都市では地区・時間帯を意識した行動が大切になる。

気候

四季がはっきりした湿潤大陸性気候で、夏は高温多湿、冬は寒く降雪がある。1月が最も寒く、山岳内陸部やエリー湖沿岸では氷点下二桁まで下がることもある。降雪量は州平均で年約58cmだが、山岳部やエリー湖沿岸(湖水効果雪)では2.5mを超える地域もある。フィラデルフィアなど東南部は比較的温暖で、北部・山岳部ほど寒冷になる。

生活費

生活費は東海岸の大都市としては中程度で、フィラデルフィアはニューヨークより約5割、ボストンより約3割安い。2025年時点の平均家賃は月2,200ドル前後で、大都市の利便を保ちつつ物価を抑えられる。ステートカレッジなどの大学町はさらに安く暮らせる。

主要空港と日本からのアクセス

PHL

フィラデルフィア国際空港

東部の主要空港。日本からの直行便はなく、ワシントン・ダレスやニューアーク、デトロイトなどでの乗り継ぎが一般的。

PIT

ピッツバーグ国際空港

西部の主要空港。日本からは直行便がなく、乗り継ぎが必要。

フィラデルフィア(PHL)・ピッツバーグ(PIT)とも日本からの直行便はない。ワシントン・ダレスやニューアーク、デトロイト、トロントなどのハブでの乗り継ぎが現実的で、所要時間は乗り継ぎ込みで16時間以上が目安。

ペンシルベニア州の大学

学生数の多い 6 校 / 全 117 校

ペンシルベニア州の大学一覧を見る

詳細ガイドのある大学(88校)

ペンシルベニア州出身の著名人

ペンシルベニアは音楽・芸術・スポーツの世界的スターを数多く輩出している。

テイラー・スウィフト

歌手
リーディング

アンディ・ウォーホル

芸術家
ピッツバーグ

ウィル・スミス

俳優
フィラデルフィア

コービー・ブライアント

バスケットボール選手
フィラデルフィア

ティナ・フェイ

俳優・コメディアン
アッパーダービー

ケビン・ハート

コメディアン・俳優
フィラデルフィア

ペンシルベニア州の有名な観光地

独立記念館・自由の鐘(Independence Hall / Liberty Bell)フィラデルフィア

独立宣言と合衆国憲法が議論・署名された歴史的建造物と、自由の象徴の鐘。アメリカ建国の原点を体感できる。

ゲティスバーグ国立軍事公園ゲティスバーグ

南北戦争最大の激戦地。約6,000エーカーの広大な古戦場で、アメリカ史の転換点を学べる。

ハーシーパーク(Hersheypark)ハーシー

チョコレートの街ハーシーにあるテーマパーク。多数のコースターとウォーターパークを備え、家族連れにも人気。

ランカスター郡(アーミッシュの里)ランカスター

電気や車に頼らないアーミッシュの伝統的な暮らしが今も息づく地域。素朴な農村風景と手仕事の文化に触れられる。

よくある質問

ペンシルベニア州は治安は大丈夫?

治安は都市・地区による差が大きい。フィラデルフィアは犯罪率が高い地区もあるが、殺人件数は近年歴史的な低水準まで下がっている。ペンシルベニア州立大学のあるステートカレッジは全米平均を大きく下回る安全な大学町だ。大都市では地区・時間帯を意識した行動を心がけるとよい。

ペンシルベニアの大学の学費は?

留学生は原則「州外・国際学生」扱い。州立系でもPenn Stateの2024-25年度の州外授業料は約41,790ドル、ピッツバーグ大学は約41,430ドル、テンプル大学は約38,805ドル。アイビーのUPennやCMUなどの私立は授業料6万ドル超とさらに高額だが、手厚い奨学金を持つ大学も多い。フィラデルフィアの生活費はニューヨークより大幅に安い。

日本からペンシルベニアへの直行便はある?

ない。フィラデルフィア(PHL)・ピッツバーグ(PIT)とも日本からの直行便がなく、ワシントン・ダレスやニューアーク、デトロイト、トロントなどのハブでの乗り継ぎが必要。所要時間は乗り継ぎ込みで16時間以上が目安になる。

ペンシルベニアで強い学問分野は?

コンピュータサイエンス・ロボティクス(カーネギーメロン大学が世界トップクラス)、ビジネス(ペンシルベニア大学ウォートン校が全米1位級)、医学・ヘルスケア(UPennやピッツバーグのUPMC)、工学(ペンシルベニア州立大学)が特に強い。理系・ビジネス志望に厚い選択肢がそろう。

卒業後、ペンシルベニアで就職しやすい?

フィラデルフィアの通信大手コムキャストや医療機関、ピッツバーグの医療機関UPMCとCMU発のテック・ロボティクス企業群など、医療・テック・金融を中心に就職先の幅が広い。専攻分野の実務研修(OPT)先を見つけやすい。就労ビザ(H-1B)の抽選制度に左右される点は他州と共通。