正規留学 (学位取得留学、Degree Seeking)とは

学士・修士・博士の仕組み・費用の公表値と卒業率・出願要件・出願から渡米までの 18 か月

海外の大学の正規学生になって学位を取る留学。年数・費用・卒業率・卒業後のビザを、College Board・NCES・DHS・JASSO の公表値で押さえ、学士から専門職学位までの出願要件と 18 か月の手順を一つにまとめる。

情報の基準日: 2026年9月27日。費用は 2025-26 年の公表額、奨学金は 2026 年度

結論を先に

定義

正規留学は海外の大学の正規学生として在籍し、その大学の学位を取る留学。語学留学・交換留学と違い、学費は留学先に払い、F-1 ビザで、卒業後の実務研修 OPT につながる。

年数

米国の学士は 4 年・120 単位、修士 1〜2 年、博士 5〜7 年。6 年以内に学士を取る割合は 64%(NCES、公立 63%・私立非営利 68%)。4 年で必ず卒業できるわけではない。

費用

2025-26 年の授業料の平均は私立 $45,000、州立の州外 $31,880、州内 $11,950(College Board)。援助後の実質負担は私立で平均 $16,910 と、大学と家計で大きく違う。生活費は別。

要件

学士は高校の成績・英語(TOEFL 新スコアで 4.0〜5.0)・SAT(必須校が増加)・エッセイ・推薦状。修士は学部の成績と志望動機書、博士は研究計画と指導教員。締切は入学前年の 11 月〜1 月。

奨学金

JASSO の学部学位取得型は月 13.9〜35.2 万円を原則 4 年、2026 年度は 408 名中 140 名採用。米国の私立上位校は留学生にも必要額を出す大学がある。博士は授業料免除+給与が多い。

自分はどこから読むか。高校生・大学卒・保護者で違う

学士は 4 年で卒業できるとは限らない。資金計画に幅を持たせる

高校卒業後に海外の大学へ進みたい人

  • 学士は 4 年・120 単位。米国は入学時に専攻を決めなくてよい大学が多く、2 年目までに選ぶ。6 年以内に卒業する人は 64% なので、在籍の延長も見込んで資金を組む。
  • 出願で見られるのは高校の成績が中心。英語は TOEFL の新スコアで上位校 5.0(旧 100 点)、一般的な州立で 4.0(旧 80 点)前後。SAT を必須に戻した難関校が増えた。
  • 費用は公表額と実質負担が別。私立の授業料の平均は $45,000 だが、援助後の平均は $16,910。留学生に必要額を出す大学と出さない大学を先に分ける。

日本の大学を出て修士・博士に進みたい人

  • 修士は自費が基本で 1〜2 年。博士は学士から直接入るのが標準で、多くの課程が授業料免除+給与。ただし連邦のフェローシップは市民・永住者限定。
  • 出願は入学前年の 12 月〜1 月。博士は出願前に指導を受けたい教員へ連絡するのが手順の一部。
  • STEM 指定の専攻なら OPT 36 ヶ月。H-1B の抽選では米国の修士以上に追加枠 20,000 がある。

保護者

  • 4 年分の資金計画は「授業料+生活費+保険」で、年ごとに上がる前提で組む。I-20 の発行には 1 年分の資金証明が要る。
  • JASSO の学部学位取得型(月 13.9〜35.2 万円、原則 4 年)は 2026 年度に 408 名が応募して 140 名が採用された。民間では柳井正財団とグルー・バンクロフト基金。
  • 途中で退学すると学位は残らないが、取得した単位は他大学や日本の大学への編入で認められる場合がある。

正規留学とは。交換留学・語学留学との違い

違いは「誰の学生か」「学費をどこに払うか」「卒業後にどこへ行けるか」

項目正規留学交換・語学留学
在籍の形留学先の正規学生。学位を取る交換留学は日本の大学の学生のまま。語学留学は語学学校の生徒
期間学士 4 年、修士 1〜2 年、博士 5〜7 年交換は半年〜1 年、語学は 1 週間〜1 年
学費の支払先留学先の大学交換は日本の大学。語学は語学学校
ビザF-1(政府奨学金は J-1)交換は J-1 か F-1。語学は週 18 時間未満なら観光、以上なら F-1
卒業後OPT 12 ヶ月(STEM は 36 ヶ月)→ H-1B。米国で働く道が開く帰国。就労ビザにはつながらない
出願大学の入試を受ける。締切は入学前年の 11 月〜1 月交換は日本の大学の学内選考。語学は随時

学士・修士・博士・専門職学位。年数・対象・費用

博士は学士から直接入るのが標準

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学位年数対象費用補足
学士(Bachelor's)4 年・120 単位高校卒業後私立の授業料平均 $45,000、州立の州外 $31,880(2025-26)6 年以内の卒業率 64%。専攻は 2 年目までに決める大学が多い
修士(Master's)1〜2 年学士を持つ人自費が基本。大学ごとに公表STEM 指定なら OPT 36 ヶ月。H-1B の修士枠 20,000
博士(PhD)5〜7 年学士から直接入るのが標準多くが授業料免除+給与(NSF フェローは年 $37,000、NIH は $29,364 が目安)連邦フェローシップは市民・永住者限定。留学生は教員の研究費か TA
専門職学位(MBA・JD・MD・LL.M.)MBA 2 年、JD 3 年、MD 4 年、LL.M. 1 年MBA は職歴 4〜5 年、JD・MD は学士自費。MBA は Stanford で年 $89,187、医学部は私立の中央値 $71,724JD・MD は米国の資格に直結。留学生を受け付ける医学部は 43 校

費用の公表値と卒業率。私立 $45,000、6 年以内の卒業 64%

公表額と実質負担は別。卒業までの年数にも幅がある

項目数字補足
私立 4 年制の授業料・手数料(公表額の平均)$45,0002025-26 年。前年比 +4.0%
州立 4 年制・州外$31,880留学生は州外料金。州内は $11,950
公立 2 年制(コミュニティカレッジ)$4,150州内居住者の平均。留学生は州外料金で、Santa Monica College は年約 $34,000(生活費込み)
私立の援助後の実質負担(平均)$16,910College Board。大学と家計で大きく違う
6 年以内の学士取得率64%NCES。公立 63%、私立非営利 68%、営利 29%。2014 年秋入学の追跡
ビザの費用$535申請料 $185+SEVIS 費 $350。法律で決まった $250 の追加手数料は徴収開始が領事館で違う

出願要件。学位ごとに見られるものが違う

学士は高校の成績、修士は志望動機、博士は研究計画と教員

学位必要なもの締切
学士高校 3 年間の成績(最重要)、英語(TOEFL 新スコア 4.0〜5.0、IELTS 6.5〜7.0)、SAT/ACT(必須校は提出、任意校は高ければ提出)、エッセイ(Common App 250〜650 語)、推薦状(担任・教科担当)、活動欄、資金証明早期出願 11 月 1 日、通常 1 月上旬。UC は 11 月 30 日
修士学部の成績証明(GPA)、志望動機書(Statement of Purpose)、推薦状 3 通、履歴書、英語(上位校 5.0 前後)、GRE は課程による(不要化が進む)、MBA は GMAT か GRE12 月〜1 月が多い
博士修士と同じ書類に加え、研究計画と研究実績。出願前に指導を受けたい教員へ連絡する。GRE 不要の課程が多い12 月 1 日〜1 月 15 日が多い
専門職学位JD は LSAT、MD は MCAT と必修科目、MBA は GMAT/GRE と職歴。いずれも学士が前提JD は 9 月〜2 月、MD は前年 6 月から(AMCAS)、MBA は秋〜冬の複数ラウンド

出願から渡米までの 18 か月。締切は入学前年の 11 月〜1 月

英語スコアは 12 か月前、推薦状は 9 か月前

入学の 18 か月前

学位・分野・国を決め、英語を測る

TOEFL か IELTS を 1 回受けて現在地を知る。志望校を 5〜10 校挙げ、留学生への学資援助の方針を確認する。

12 か月前

英語スコアと成績

上位校は TOEFL 新スコア 5.0 前後。学校の成績を最優先にし、SAT が必須の大学があるなら受ける。

9 か月前

エッセイと推薦状

Common App のエッセイ(250〜650 語)を書き始める。推薦状は 2 か月前までに依頼する。JASSO 学部学位取得型など日本の奨学金の締切もこの時期に確認する。

入学前年の 11 月〜1 月

出願

早期出願は 11 月 1 日、通常は 1 月上旬。資金証明(残高証明)を英文で用意する。

3〜4 月

合否と学資援助の比較

合格通知に付く援助額で実質負担を比べる。返事の期限は 5 月 1 日が多い。

5〜7 月

I-20 とビザ

入学金を払うと I-20 が届く。SEVIS 費 $350 を払い、DS-160 を出して面接(申請料 $185)。ビザは入学日の 365 日前から発給される。

8 月

渡米・入学

入国は入学日の 30 日前から。寮の入居、健康保険、オリエンテーション。

よくある質問

8 問。回答は2026年9月27日時点

正規留学とは何ですか?

海外の大学の正規学生として在籍し、その大学の学位(学士・修士・博士など)を取る留学。学費は留学先に払い、F-1 ビザで、卒業後の実務研修 OPT につながる。日本の大学に籍を置いたまま行く交換留学や、学位を取らない語学留学とは制度が違う。

米国の学士は何年で卒業できますか?

制度上は 4 年・120 単位。ただし 6 年以内に学士を取る割合は 64%(NCES、公立 63%、私立非営利 68%)で、4 年で卒業できない人も多い。留学生は F-1 の在籍要件(1 学期 12 単位以上)を満たしながら、資金計画に延長の余地を持たせる。

費用はいくらですか?

2025-26 年の授業料・手数料の公表額の平均は私立 $45,000、州立の州外 $31,880、州内 $11,950(College Board)。生活費・保険が別に要る。援助後の実質負担は私立で平均 $16,910 と、公表額とは大きく違う。留学生に必要額を出す大学は少数なので、志望校の方針を先に確認する。

英語はどれくらい必要ですか?

TOEFL は 2026 年 1 月から 1〜6 のスコア。学部の上位校は 5.0(旧 100 点)、一般的な州立は 4.0(旧 80 点)前後、IELTS なら 6.5〜7.0。大学院の上位校も 5.0 前後。コミュニティカレッジは TOEFL iBT 45(旧スコア)程度から。

高校卒業後すぐに正規留学すべきですか?

資金と英語と成績がそろっていれば直接進む道がある。そろっていなければ、コミュニティカレッジから 4 年制に編入する道(最初の 2 年が年約 $34,000)や、日本の大学から編入する道がある。交換留学で試してから大学院で正規留学する人も多い。

使える奨学金はありますか?

JASSO の学部学位取得型は月 139,000〜352,000 円を原則 4 年、2026 年度は 408 名の応募に対し 140 名採用(アメリカ 136 名中 48 名)。民間では柳井正財団(年 US$115,000 上限)、グルー・バンクロフト基金(年 10 名)。米国側では留学生にも必要額を出す私立上位校がある。博士は授業料免除+給与が多い。

出願はいつから準備しますか?

入学の 18 か月前から。英語スコアは 12 か月前までに目標に届かせ、エッセイと推薦状は 9 か月前から。出願は入学前年の 11 月(早期)〜1 月(通常)。合否は 3〜4 月、返事の期限は 5 月 1 日が多い。

卒業後に米国で働けますか?

F-1 で学位を取れば OPT で 12 ヶ月、STEM 指定の専攻なら 36 ヶ月働ける。その間に H-1B の抽選に挑戦する。米国の修士以上には H-1B の追加枠 20,000 がある。語学留学や交換留学からはこの道に進めない。

References

参照元

  1. 01
    College Board - Trends in College Pricing 2025 2025-26 年の授業料の平均と実質負担
  2. 02
    NCES - Fast Facts: Undergraduate graduation rates 6 年以内の学士取得率 64%
  3. 03
    DHS Study in the States - Full Course of Study F-1 の 12 単位・週 18 時間
  4. 04
    JASSO - 2026 年度海外留学支援制度(学部学位取得型)選考結果 応募 408・採用 140、月額 139,000〜352,000 円
  5. 05
  6. 06
    USCIS - STEM OPT Extension 24 ヶ月延長の条件
  7. 07

※ 2026年9月27日 時点の情報。最新は各公式サイトでご確認ください。

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最終更新:2026年9月 | 最新の出願要件・締切・金額は、各大学および公式機関のサイトで必ずご確認ください。