留学費用完全ガイド
アメリカの大学の定価と実額・費用の内訳・4 年間の 4 シナリオ・豪・加・NZ との比較
「アメリカ留学は年 1,000 万円」という一言では、定価で払う人と給付で下がる人の差が見えない。大学と College Board が公表している数字だけで、費用の構造を組み立て直す。
情報の基準日: 2026年9月27日。円換算は 1 ドル 150 円で計算した目安
結論を先に
私立 4 年制の授業料の平均は年 $45,000、寮・食費などを含む総予算は $65,470(College Board 2025-26)。難関校は請求額だけで年 $90,000 を超える。
私立の初年度の学生が実際に払う授業料の平均は $16,910。定価で払うのは一部で、給付で大きく変わる。
留学生は州外生の扱い。UC Berkeley の州外生の総費用は 2026-27 年で $93,740 と、Harvard の請求額($91,634)と変わらない。
コミュニティカレッジの学費は年 $10,000 前後。2 年通って編入すると、学費だけで 4 年で約 $95,000 減る(UC Berkeley 比)。
オーストラリアとニュージーランドは 3 年制で総額が 1 年分少ない。学費と生活費の要件を足すと年 AUD 72,000〜90,000、NZD 60,000〜78,000。
自分はどこから読むか。志望校を絞る前・予算がある・合格後で違う
同じ数字でも、見るべき欄が変わる
これから志望校を絞る人
- 定価で切らない。私立の授業料は平均 $45,000 だが実際に払う平均は $16,910 で、定価が高い大学ほど給付が厚いことがある。
- 各大学の Net Price Calculator に家計の数字を入れて、自分の場合の実額を出す。留学生用の計算機がある大学とない大学がある。
- 州立大学は留学生に給付がほぼ無く、州外生の定価は難関私立と変わらないことがある。安いと思い込まない。
予算の上限が決まっている人
- 1 ドル 150 円で年 $65,000 は約 975 万円、4 年で約 3,900 万円。為替が 10 円動くと 4 年で約 260 万円変わる。
- コミュニティカレッジ 2 年と編入 2 年で学費を圧縮する道と、オーストラリア・ニュージーランドの 3 年制を比べる。
- 家計ベースの給付が留学生にも出る 10 校に合格できれば、年収次第で自己負担がゼロになる。学力があるなら定価の高い大学を外さない。
合格通知を持っている人
- Award Letter の総費用から給付(Grant / Scholarship)だけを引いた額が自己負担。貸与と学内労働は含めない。
- 健康保険、教科書、渡航費、個人支出は請求額の外にある。UC Berkeley の学生保険は年 $5,066。年 $5,000〜10,000 を上乗せして見る。
- 学費は毎年 3〜4% 上がる。1 年目の額の 4 倍ではなく、値上がりを見込んで 4 年分を計算する。
定価と実額。公表されている数字
平均は College Board の 2025-26 年、Harvard と UC Berkeley は 2026-27 年の額。出典は末尾
| 私立 4 年制の授業料 | 平均 $45,000(前年比 +4.0%) |
|---|---|
| 私立 4 年制の総予算 | 平均 $65,470(授業料・寮・食費・教科書・交通・その他) |
| 私立の実額(初年度・授業料) | 平均 $16,910 |
| 州立 4 年制・州外生の授業料 | 平均 $31,880(前年比 +3.4%) |
| 州立 4 年制・州外生の総予算 | 平均 $50,920 |
| コミュニティカレッジの授業料(居住者) | 平均 $4,150。留学生は非居住者の授業料が加わり年 $10,000 前後 |
| Harvard の請求額 | 年 $91,634(授業料 $62,226、諸費用 $6,216、寮 $14,250、食費 $8,942) |
| UC Berkeley 州外生の総費用 | 年 $93,740(州外生の追加授業料 $39,270 を含む、寮生活) |
費用の内訳。請求額の外に年 $8,000〜12,000 がある
保険・教科書・渡航・個人支出は大学の Cost of Attendance の欄で確認する
| 授業料と諸費用(Tuition & Fees) | 大学に払う中心の費用。私立の平均 $45,000、州立州外生の平均 $31,880。毎年 3〜4% 上がる |
|---|---|
| 寮と食費(Housing & Food) | 1 年目は寮と食堂の契約が必須の大学が多い。Harvard は寮 $14,250 と食費 $8,942(2026-27) |
| 健康保険(Health Insurance) | 留学生は加入が必須。大学指定の保険は UC Berkeley で年 $5,066(2026-27)。大学の Cost of Attendance に含まれる |
| 教科書と備品 | 大学の Cost of Attendance に年 $1,000 前後で計上される。中古やレンタルで下がる。PC は初年度に別途 |
| 渡航費 | 日米往復を年 1〜2 回。時期と直行便の有無で変わる。年 $2,000〜4,000 を見る |
| 個人支出 | 携帯、衣類、外食、交通。大学の Cost of Attendance の Personal Expenses の欄が目安 |
| ビザと SEVIS | F-1 ビザの申請料 $185 と SEVIS 費 $350。初年度のみ |
大学の種類別の費用。州立が安いとは限らない
定価と、留学生への給付の有無を分けて見る
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| 種類 | 定価 | 留学生への給付 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 私立難関校 | 請求額 年 $90,000 前後(Harvard $91,634) | 留学生にも家計ベースで全額給付する 10 校を含む。年収 $100,000 以下でゼロになる大学も | 学力が最上位で家計に不安がある人ほど、定価に関係なく出す価値がある |
| 私立中堅校 | 定価は難関校と大差ない | 成績ベースの Merit Aid を留学生にも出す大学が多い。額は大学と成績による | 家計ベースの 10 校に届かない学力上位層の主戦場 |
| 州立大学(州外生) | 総予算の平均 $50,920。UC Berkeley は $93,740 | 家計ベースの給付はほぼ無い。Honors College に減免がある大学がある | 定価が私立より安いとは限らない。個別に確認する |
| リベラルアーツ・カレッジ | 私立難関校と同水準 | Amherst・Bowdoin・Williams など、家計ベースの給付が厚い大学が多い | 少人数教育を望み、家計ベースの給付を狙う人 |
| コミュニティカレッジ | 授業料は年 $10,000 前後(非居住者) | 給付はほぼ無いが、定価が低い | 2 年で編入して学費を圧縮する人。編入先の大学の実績を見る |
4 年間の 4 シナリオ。同じ「アメリカ留学」で 4 倍以上違う
円換算は 1 ドル 150 円で計算した目安。学費は毎年 3〜4% 上がるので、値上がり前の額
A. 私立難関校を定価で
| 請求額(Harvard 2026-27) | $91,634 / 年 |
|---|---|
| 請求額の外(保険・教科書・渡航・個人) | 年 $8,000〜12,000 |
| 4 年の請求額(値上がり前) | 約 $366,500 |
| 4 年の目安 | 約 $400,000 前後。1 ドル 150 円で約 6,000 万円 |
学費は毎年 3〜4% 上がるので実際はこれより多い
B. 私立難関校で家計ベースの給付
| 世帯年収 $200,000 以下(Harvard) | 授業料 $62,226 が給付。請求は寮・食費・諸費用の $29,408 |
|---|---|
| 世帯年収 $100,000 以下(Harvard・MIT) | 親の負担はゼロ。学生本人の夏のアルバイト分などは残る |
| MIT の奨学金受給者の実額の中央値 | $10,268(2024-25) |
| 4 年の目安 | 年収次第で年 $0〜30,000。4 年で 0〜約 1,800 万円 |
留学生にもこの方針を適用するのは 10 校
C. 州立大学に州外生として
| UC Berkeley 州外生の総費用(2026-27) | $93,740 / 年 |
|---|---|
| 州立州外生の平均総予算 | $50,920 / 年 |
| 4 年(平均校・値上がり前) | 約 $204,000 |
| 4 年の目安 | 平均的な州立で約 3,000 万円、UC Berkeley 級で約 5,600 万円 |
家計ベースの給付はほぼ無い。フラッグシップ校ほど私立難関校の定価に近づく
D. コミュニティカレッジ 2 年 → 編入 2 年
| コミカレの授業料(非居住者、De Anza) | 約 $10,000 × 2 年 |
|---|---|
| 編入後の授業料(UC Berkeley 州外生) | $57,404 × 2 年 |
| 4 年制に 4 年通う場合との学費差 | 約 $95,000 の節約 |
| 4 年の目安 | 学費で約 1,400 万円の差。生活費は同程度 |
編入時の給付は限られる。編入先の合格実績があるコミカレを選ぶ
費用を下げる 7 つの手
効く順に並べた。上の 3 つは出願の段階で決まる
家計ベースの給付がある大学に出す
留学生にも家計を問わず全額給付するのは 10 校。Harvard と MIT は年収 $100,000 以下でゼロ、$200,000 以下で授業料無料。学力があるなら定価で外さない。
成績ベースの Merit Aid を出す私立中堅校を混ぜる
多くは出願時に自動で審査される。大学の Financial Aid ページで留学生が対象かを確認する。
日本の財団に並行して応募する
柳井正財団は米国で年 $115,000 を上限に 4 年、笹川は授業料と寮費を実費。米国の大学の給付と重ねられる。締切は出願より早い。
州立なら Honors College を狙う
留学生は州外生の定価だが、優等生プログラムに学費の減免がある大学がある。
コミュニティカレッジから編入する
学費だけで 4 年 $95,000 前後の差(UC Berkeley 比)。カリフォルニアは UC への編入制度が整っている。
学内で働く
F-1 は学内で週 20 時間まで働ける。生活費の一部になる。学外は許可が要る。
3 年制の国と比べる
オーストラリアとニュージーランドは学部が 3 年。1 年分の学費と生活費がそもそも要らない。
オーストラリア・カナダ・ニュージーランドとの比較
学費の公表値と、学生ビザの生活費要件を足した年額。豪・NZ は 3 年制
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| 国 | 学費 | 生活費 | 年額の目安 | 年数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| アメリカ(私立難関) | 請求額 $91,634(Harvard 2026-27) | 含む | 年 $91,634 + 保険・渡航など | 4 年 | 家計ベースの給付で年収次第でゼロ |
| アメリカ(私立平均) | $45,000 | 総予算 $65,470 に含む | 年 $65,470 | 4 年 | 実額の平均は授業料 $16,910 |
| アメリカ(州立・州外生平均) | $31,880 | 総予算 $50,920 に含む | 年 $50,920 | 4 年 | UC Berkeley は $93,740 |
| オーストラリア(Go8) | AUD 42,000〜60,000 | ビザの生活費要件 AUD 29,710 | 年 AUD 72,000〜90,000 | 3 年 | 医歯学は AUD 60,000 超 |
| カナダ | 平均 CAD 41,746(2025-26) | ビザの生活費要件 CAD 23,448(2026 年 9 月〜) | 年 CAD 65,000 前後 | 4 年 | 大学と州で幅が大きい |
| ニュージーランド | NZD 40,000〜58,000(オークランド大学・学部) | ビザの生活費要件 NZD 20,000 | 年 NZD 60,000〜78,000 | 3 年 | 医学は NZD 89,000 前後 |
よくある質問
8 問。回答は2026年9月27日時点
結局、4 年でいくらかかりますか?
定価で払うなら、私立難関校の請求額だけで約 $366,500(Harvard の 2026-27 年の額で 4 年、値上がり前)、平均的な州立の州外生で約 $204,000。家計ベースの給付が出る大学に合格すれば年収次第で年 $0〜30,000 まで下がる。どの大学に、どの条件で合格するかで 4 倍以上変わる。
州立大学は私立より安いですか?
平均では安いが、フラッグシップ校は違う。UC Berkeley の州外生の総費用は 2026-27 年で $93,740 と、Harvard の請求額 $91,634 を上回る。州立は留学生に家計ベースの給付をほぼ出さないので、実額では私立難関校の方が安くなることがある。
為替はどう考えればいいですか?
このページの円換算は 1 ドル 150 円。年 $65,000 の総予算なら約 975 万円で、為替が 10 円動くと年 65 万円、4 年で 260 万円変わる。学費は毎年 3〜4% 上がるので、1 年目の額に余裕を持たせて計画する。
健康保険はいくらですか?
留学生は大学指定の保険への加入が必須。UC Berkeley の学生保険は 2026-27 年で年 $5,066。大学の Cost of Attendance に含まれているので、志望校の額はそこで確認する。
コミュニティカレッジ経由は本当に安いですか?
学費は明確に安い。De Anza College の非居住者の授業料は年 $10,000 前後で、UC Berkeley の州外生の授業料 $57,404 との差は 2 年で約 $95,000。生活費は同程度かかる。編入時の給付は限られるので、4 年分の給付を狙うなら最初から 4 年制に出す。
オーストラリアやカナダは安いですか?
オーストラリアの Go8 は学費 AUD 42,000〜60,000 に生活費要件 AUD 29,710、カナダは学費の平均 CAD 41,746 に生活費要件 CAD 23,448。米国の私立平均の総予算 $65,470 と大差ない年もあるが、オーストラリアとニュージーランドは 3 年制なので総額が 1 年分少ない。家計ベースの給付で大きく下がるのは米国の一部の大学だけ。
学生ローンは使えますか?
日本では日本政策金融公庫の教育ローンや銀行の教育ローン。米国の民間ローンは米国市民か永住者の連帯保証人が要るものが多い。給付型を先に使い切ってから考える。
卒業後に費用を回収できますか?
専攻と就職先で大きく変わる。米国で働くには OPT と H-1B の制度に左右され、H-1B は抽選。費用の回収を前提に借りるのではなく、給付と家計で払える範囲で大学を選ぶ。
References
参照元
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01
College Board - Trends in College Pricing 2025 2025-26 年の授業料と総予算の平均、私立の実額 $16,910
-
02
Harvard College - Financial Aid 2026-27 年の請求額の内訳と、年収別の給付方針
-
03
UC Berkeley Financial Aid - Student Budgets (Cost of Attendance) 2026-27 年の州外生の総費用、学生保険 $5,066
-
04
De Anza College - Nonresident Tuition 非居住者の授業料(1 単位 $280、2025-26)
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05
MIT Student Financial Services - Making MIT Affordable 年収 $200,000 以下の授業料無料、実額の中央値 $10,268
- 06
- 07
-
08
Immigration New Zealand - Operational Manual: Evidence of funds for student visas 生活費要件 NZD 20,000(年)の根拠規定
- 09
※ 2026年9月27日 時点の情報。最新は各公式サイトでご確認ください。
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