MA

マサチューセッツ州

Massachusetts

ベイステート

アメリカ教育の聖地、ボストンを中心に世界最高峰の大学が集中する州。ハーバードとMITは言わずと知れた世界トップ校で、両校を中心としたケンブリッジ地区は「世界で最も知的な平方マイル」と呼ばれる。バイオテクノロジー産業ではサンフランシスコと並ぶ世界の二大拠点の一つで、モデルナなど多くの製薬企業が研究所を構える。アメリカ独立の歴史を感じる街並みと、美しいニューイングランドの秋の紅葉も魅力。

マサチューセッツは面積の小さな州ながら、世界最高峰の大学が密集する「アメリカ教育の中心地」だ。州都であり最大都市のボストン(Boston)と、その対岸のケンブリッジ(Cambridge)にハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)が並び、周辺にボストン大学、ノースイースタン大学、タフツ大学、ボストンカレッジといった有力校がひしめく。日本人にとっても「ボストン留学」は特別な響きを持ち、学術の質・知的刺激の面では全米随一の環境といえる。

産業も大学と密接に結びついている。ケンブリッジのケンドール・スクエア(Kendall Square)は「地球上で最もイノベーティブな1平方マイル」と呼ばれる世界最大級のバイオテック集積地で、金融(フィデリティ、ステート・ストリート)や医療(マサチューセッツ総合病院など)も強い。研究者・技術者としてのキャリアを描きやすい一方、生活費は全米有数の高さで、特にボストンの家賃は大きな負担になる。

基本データ

州都 ボストン
最大都市 ボストン
人口 約700万人
面積 27,336 km²
気候 湿潤大陸性気候(年間平均: 年間平均気温:8-12°C)
生活費 高い(全米平均の125-145%)
主要産業 バイオテクノロジー、テクノロジー、金融、教育、ヘルスケア

大学データ統計

州立大 州内学費 中央値

$12,338

州内出身者のみ適用
州立 13 校のデータ

州立大 州外学費 中央値

$21,381

留学生はこの水準が目安
州立 13 校のデータ

私立大 学費 中央値

$50,518

私立は州内外で同額
私立 58 校のデータ

合格率 中央値

71%

合格率を公表する
66 校のデータ

卒業率 中央値

68%

6年以内の卒業率
71 校のデータ

卒業10年後 年収 中央値

$62,123

入学から10年後の中央値
73 校のデータ

※ マサチューセッツ州 の4年制・非営利 全 85 校(私立 71 校 / 州立 14 校)から算出。項目ごとに数値を公表している学校数が異なるため、各タイルに母数を併記している。

教育環境

教育の特色

マサチューセッツ最大の特徴は、世界的な私立名門大学の圧倒的な集積だ。ハーバード大学とMITを筆頭に、タフツ大学、ボストンカレッジ、そしてウェルズリー大学・アマースト大学・ウィリアムズ大学といった全米屈指のリベラルアーツ・カレッジ(少人数の学部教育に特化した私立大)が州内に揃う。公立では「マサチューセッツ大学(University of Massachusetts=UMass)」システムがアマースト校を旗艦に州民向けの選択肢を担う。研究志向でも学部教育重視でも、最高水準の選択肢が見つかる。

留学生環境

留学生の受け入れは全米有数で、2023-24年度に約82,306人の国際学生が学び全米第4位。ノースイースタン大学、ボストン大学、ハーバード、MIT、UMassアマースト校が主な受け入れ校だ。留学生は原則「州外・国際学生」扱いで、たとえばUMassアマースト校の2024-25年度は州内約17,772ドルに対し州外・国際学生は約40,449ドル。私立の名門はさらに高額(NYUやコロンビア級で年9万ドル前後)だが、その分だけ手厚い奨学金制度を持つ大学も多い。

州立大学システム

公立は「マサチューセッツ大学(UMass)」システムが中心で、アマースト校(1863年創立の旗艦・州唯一の公立研究拠点)を筆頭に、ボストン、ローウェル、ダートマス、ウスターの医科大学を含む5キャンパスで7万人超が学ぶ。ただしマサチューセッツの真の特徴は、ハーバード・MIT・タフツ・ボストンカレッジ・ウェルズリー・アマースト・ウィリアムズなど私立の名門が非常に多い点にあり、州立と私立の両輪で全米トップクラスの教育環境を形づくっている。

主要な大学都市

ケンブリッジCambridge

ボストンの対岸に位置し、ハーバード大学とMITが並ぶ全米有数の知的ハブ。ハーバード・スクエアの書店・カフェ文化と、テック/バイオが集まるケンドール・スクエアが徒歩圏に共存する。

ボストンBoston

州都かつ最大都市で、ボストン大学・ノースイースタン・ボストンカレッジなど多数の大学が立地。地下鉄が発達し、車なしでも学生生活が完結しやすい。

アマーストAmherst

州西部の学園町で、UMassアマースト校を含む「五大学連合(Five College Consortium)」の拠点。5校の学生が無料バスで行き来し、互いの授業を履修できる。

ウェルズリーWellesley

ボストン近郊にある名門女子大ウェルズリー大学の町。落ち着いた住宅地で、静かな環境で学びたい層に向く。

評価の高い学問分野

工学・コンピュータサイエンス

MITはQS世界大学ランキングで長年世界1位を維持する世界最高峰。工学・CS分野の研究環境は他に類を見ない。

医学・生命科学

ハーバード医学部やケンドール・スクエアのバイオテック集積を背景に、医療・生命科学の研究拠点として世界トップクラス。

ビジネス・経済

ハーバード・ビジネス・スクールをはじめ、経営・経済学で世界を代表する教育機関が揃う。

リベラルアーツ

アマースト大学、ウィリアムズ大学、ウェルズリー大学など、全米最難関のリベラルアーツ・カレッジが集中する。

就職・キャリア環境

留学生の就職先候補となる有力企業・機関が集積している。金融ではフィデリティ(Fidelity)やステート・ストリート(State Street)がボストンに拠点を置き、ケンブリッジのケンドール・スクエアには世界最大級のバイオテック・製薬企業が研究所を構える。医療分野もマサチューセッツ総合病院やブリガム・アンド・ウィメンズ病院など大規模な雇用があり、理系・医療系人材の受け皿が厚い。

留学生のための実用ノート

Time Zone

時差・タイムゾーン

Eastern Time(UTC−5)。日本時間との差は −14 時間。家族との連絡や出願書類の締切確認時に意識する。

Tuition

州内生 vs 州外生 の学費差

米国の州立大学は 州内生(その州の住民)と州外生で年 2〜3 倍の学費差。留学生は 原則「州外生」扱い となる。Honors College で減免を狙う戦略も。

Career

OPT は連邦法、就職機会は州依存

OPT連邦移民法で全米共通。ただし実際の就職機会は州ごとに異なり、バイオテクノロジー、テクノロジー、金融、教育、ヘルスケア 関連の職種を狙うのが現実的。

Travel

渡航と主要空港

日本からの直行便の有無は州により大きく違う。直行便がある主要空港(LAX / SFO / ORD / DFW / SEA / HNL / DTW / JFK / EWR / IAD など)に到着 → 国内線で目的地、というルートが一般的。

Transportation

公共交通が発達(車不要度が高い)

ボストンは地下鉄・バス網「MBTA(通称 the T)」が発達しており、車がなくても生活しやすい全米有数の都市。地下鉄5系統・通勤鉄道・多数のバス路線が市内と近郊を結ぶため、多くの留学生は車を持たずに暮らしている。

Driving

運転免許

有効な外国免許(英語以外は国際運転免許証=IDPまたは英訳が必要)で当面は運転できる。マサチューセッツの免許を取得するには在籍プログラムのビザ有効期間が1年以上必要で、陸運局(RMV)での試験・自動車保険などが求められる。

生活環境(治安・気候・生活費)

治安

ボストンの犯罪率は全米平均より高いものの、大都市の中では最も安全な部類に入る。2024年の殺人件数は24件で1957年以来の最低水準まで下がった。ビーコンヒルやバックベイなどは比較的安全な一方、一部の地区は注意が必要。ケンブリッジ、アマースト、ウェルズリーといった大学町は概して落ち着いており、留学初年度を安心して過ごしやすい。

気候

四季がはっきりした湿潤大陸性気候で、夏は蒸し暑く冬は寒く雪が多い。1月は氷点下まで下がり、5インチ超の降雪を伴う嵐(ノーイースター)も珍しくない。降雪量は沿岸のケープコッドで年約60cm、西部高地では2mを超える。秋にはニューイングランド名物の紅葉が広がり、特に西部のバークシャー地方が美しい。防寒具は必須。

生活費

生活費はボストンを中心に全米有数の高さで、平均より4割以上高い。ボストンの1ベッドルーム家賃は月3,500ドル前後(2025年)と全米平均の2倍を超える。留学生はルームシェアで費用を抑えるのが一般的で、住居費が総コストの最大の要因になる。

主要空港と日本からのアクセス

BOS

ボストン・ローガン国際空港

州の玄関口。日本航空(JAL)が成田へ直行便を毎日運航しており、日本から乗り継ぎなしで到着できる(所要約14時間)。

ボストン・ローガン国際空港(BOS)へは日本航空が成田から直行便を運航しているため、乗り継ぎなしでアクセスできる数少ない州のひとつ。

マサチューセッツ州の大学

学生数の多い 6 校 / 全 85 校

マサチューセッツ州の大学一覧を見る

詳細ガイドのある大学(61校)

マサチューセッツ州出身の著名人

マサチューセッツは建国の歴史が息づく州らしく、建国の父ベンジャミン・フランクリンやジョン・アダムズ、第35代大統領ジョン・F・ケネディなど、アメリカ史を形づくった人物を数多く輩出している。

ベンジャミン・フランクリン

建国の父・発明家
ボストン

ジョン・F・ケネディ

第35代アメリカ大統領
ブルックライン

ジョン・アダムズ

第2代アメリカ大統領
ブレイントリー(現クインシー)

エミリー・ディキンソン

詩人
アマースト

ドクター・スース

絵本作家
スプリングフィールド

マット・デイモン

俳優
ケンブリッジ

クリス・エヴァンス

俳優
ボストン

コナン・オブライエン

コメディアン・司会者
ブルックライン

マサチューセッツ州の有名な観光地

フリーダムトレイル(Freedom Trail)ボストン

アメリカ独立革命ゆかりの16史跡を結ぶ全長約4kmの散策路。ポール・リビアの家やオールド・ノース教会などを歩いて巡れる。

ボストン美術館(Museum of Fine Arts)ボストン

全米有数のコレクションを誇る美術館。日本美術の収蔵でも世界的に知られる。

セイラム(Salem)ボストン北方

1692年の魔女裁判で知られる歴史の町。魔女博物館などがあり、ハロウィンの時期は特に賑わう。

ケープコッド(Cape Cod)州南東部

全長約120kmの半島。多数のビーチとサイクリングロードが広がる夏のリゾート地。

バークシャー(Berkshires)州西部

紅葉の名所として名高い山あいの地域。夏には音楽祭など文化イベントも開かれる。

よくある質問

マサチューセッツ州は治安は大丈夫?

ボストンの犯罪率は全米平均より高いものの、大都市の中では最も安全な部類に入り、2024年の殺人件数は1957年以来の最低水準まで下がった。ケンブリッジやアマースト、ウェルズリーといった大学町は概して落ち着いており、留学初年度も安心して過ごしやすい。

マサチューセッツの大学の学費は?留学生は州内料金で入れる?

留学生は原則「州外・国際学生」扱いで州内料金の対象外となる。たとえばUMassアマースト校の2024-25年度は州内約17,772ドルに対し州外・国際学生は約40,449ドル。ハーバードやMITなどの私立名門は年9万ドル前後とさらに高額だが、手厚い奨学金制度を持つ大学も多い。

日本からマサチューセッツへの直行便はある?

ある。ボストン・ローガン国際空港(BOS)へ日本航空が成田から直行便を毎日運航しており、乗り継ぎなしでアクセスできる(所要約14時間)。ボストンは日本から直行便のある数少ない都市のひとつ。

マサチューセッツで強い学問分野は?

工学・コンピュータサイエンス(MITは世界最高峰)、医学・生命科学(ハーバード医学部やバイオテック集積)、ビジネス・経済(ハーバード・ビジネス・スクール)、そしてリベラルアーツ(アマースト・ウィリアムズ・ウェルズリー)まで、あらゆる分野で世界トップクラス。

卒業後、マサチューセッツで就職しやすい?

金融のフィデリティやステート・ストリート、ケンドール・スクエアのバイオテック・製薬企業、大規模病院群など、理系・医療・金融系を中心に就職先候補が厚い。就労ビザ(H-1B)の抽選制度に左右される点は他州と共通だが、研究者・技術者としてのキャリアは描きやすい環境だ。