IL

イリノイ州

Illinois

プレーリーステート

アメリカ第3の都市シカゴを擁する中西部の中心地。シカゴはニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ経済規模を持ち、金融、コンサルティング、テクノロジー企業が集結する。University of Chicagoは経済学で世界最高峰、Northwesternはジャーナリズムとビジネスで名高く、UIUCは工学・コンピュータサイエンスで全米トップクラス。冬は厳しいが、世界クラスの美術館、音楽シーン、建築美を楽しめる文化的に豊かな環境。

イリノイは中西部の経済・文化の中心で、州人口約1,270万人(全米6位)の大半が最大都市シカゴ(全米第3の都市)を核とする「シカゴランド(Chicagoland)」に集中する。金融・商品取引(CME Group)、製造、全米屈指の物流・鉄道ハブ、農業と産業の裾野が広く、シカゴのダウンタウンには多数の大企業本社が並ぶ。一方でシカゴ都市圏を離れると、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)のある双子都市シャンペーン・アーバナのような、物価の安い落ち着いた大学町が広がる。

大学の層は非常に厚い。工学・コンピュータサイエンスで全米トップクラスのUIUC、経済学(シカゴ学派)で世界的なシカゴ大学、ジャーナリズムとビジネスで名高いノースウェスタン大学が揃う。シカゴは主要都市の中では生活費が比較的手頃で、ニューヨークやボストンより明確に安い点も留学生には魅力だ。冬の寒さは厳しいが、世界クラスの美術館・音楽・建築を楽しめる文化的に豊かな環境が待っている。

基本データ

州都 スプリングフィールド
最大都市 シカゴ
人口 約1,270万人
面積 149,997 km²
気候 湿潤大陸性気候(年間平均: 年間平均気温:8-12°C)
生活費 中程度(全米平均の95-105%)
主要産業 金融、製造業、農業、テクノロジー、物流

大学データ統計

州立大 州内学費 中央値

$13,291

州内出身者のみ適用
州立 12 校のデータ

州立大 州外学費 中央値

$15,740

留学生はこの水準が目安
州立 12 校のデータ

私立大 学費 中央値

$36,925

私立は州内外で同額
私立 48 校のデータ

合格率 中央値

76%

合格率を公表する
57 校のデータ

卒業率 中央値

58%

6年以内の卒業率
58 校のデータ

卒業10年後 年収 中央値

$57,988

入学から10年後の中央値
66 校のデータ

※ イリノイ州 の4年制・非営利 全 85 校(私立 73 校 / 州立 12 校)から算出。項目ごとに数値を公表している学校数が異なるため、各タイルに母数を併記している。

教育環境

教育の特色

イリノイの高等教育は、公立の旗艦と私立の名門がそろって強い。公立ではイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)が工学・コンピュータサイエンスで全米トップクラスの研究大学として君臨する。私立ではシカゴ大学が経済学をはじめ全米屈指の総合力(2026年 全米総合6位)を誇り、ノースウェスタン大学(同7位)はビジネス(ケロッグ経営大学院)とジャーナリズム(メディル)で名高い。都市型のデポール大学・ロヨラ大学シカゴ校など、シカゴには選択肢が豊富に揃う。

留学生環境

留学生の受け入れが厚く、UIUCでは全学生の約24%が国際(州外)学生で、近年は全米的な減少傾向に逆行して増加している。留学生は原則「州外・国際学生」扱いで、UIUCの2024-25年度は州内 約18,267ドルに対し州外は約40,096ドル。生活費・住居費を含めた総費用は年5.8万〜6.9万ドル程度(専攻により変動)だが、シカゴの生活費は主要都市の中では比較的手頃で、費用対効果を取りやすい。

州立大学システム

公立の中核は「イリノイ大学(University of Illinois)システム」で、アーバナ・シャンペーン校(UIUC=旗艦・在籍6万人超)、シカゴ校(UIC=都市型・医学に強い)、スプリングフィールド校(UIS=小規模)の3校からなり、システム全体で約10万人が学ぶ。UIUCは工学・CSで全米屈指の研究拠点、UICはシカゴ都心で医療系に強みを持つ。私立のシカゴ大学・ノースウェスタン大学はこのシステムには含まれない独立の名門だ。

主要な大学都市

シャンペーン・アーバナChampaign-Urbana

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)のある双子都市。大学を中心とした典型的なカレッジタウンで、生活費が安く落ち着いて学べる。大学バス(MTD)が充実。

エバンストンEvanston

シカゴの北隣、ミシガン湖畔にあるノースウェスタン大学の街。治安の良い高級住宅地で、電車ですぐにシカゴ中心部へ出られる立地の良さも魅力。

ハイドパーク(シカゴ)Hyde Park

シカゴ市サウスサイドにあるシカゴ大学の地区。ゴシック建築のキャンパスと美術館・博物館が集まる、落ち着いた都市型の学園エリア。

評価の高い学問分野

工学・コンピュータサイエンス

イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)の工学・CSが全米トップクラス(CSは全米5位級)。半導体・計算科学の歴史ある研究拠点。

経済学

シカゴ大学は「シカゴ学派」で知られる経済学の世界的中心地。多数のノーベル経済学賞受賞者を輩出してきた。

ビジネス

ノースウェスタン大学のケロッグ経営大学院、シカゴ大学のブース経営大学院がともに全米トップクラスのMBAを擁する。

ジャーナリズム

ノースウェスタン大学のメディル・スクールが報道・メディア分野で全米屈指の評価を得ている。

就職・キャリア環境

留学生の就職先候補となる大企業がシカゴ都市圏に集積している。ファストフード世界最大手のマクドナルド(シカゴ・ウエストループ本社)、医療機器・ヘルスケアのアボット(アボットパーク)、商品先物取引のCMEグループ、農機大手のジョン・ディアなどが代表格。金融・コンサル・製造・ヘルスケアと就職先の幅が広く、専攻分野の実務研修(OPT)先を見つけやすい。

留学生のための実用ノート

Time Zone

時差・タイムゾーン

Central Time(UTC−6)。日本時間との差は −15 時間。家族との連絡や出願書類の締切確認時に意識する。

Tuition

州内生 vs 州外生 の学費差

米国の州立大学は 州内生(その州の住民)と州外生で年 2〜3 倍の学費差。留学生は 原則「州外生」扱い となる。Honors College で減免を狙う戦略も。

Career

OPT は連邦法、就職機会は州依存

OPT連邦移民法で全米共通。ただし実際の就職機会は州ごとに異なり、金融、製造業、農業、テクノロジー、物流 関連の職種を狙うのが現実的。

Travel

渡航と主要空港

日本からの直行便の有無は州により大きく違う。直行便がある主要空港(LAX / SFO / ORD / DFW / SEA / HNL / DTW / JFK / EWR / IAD など)に到着 → 国内線で目的地、というルートが一般的。

Transportation

シカゴは公共交通が発達

シカゴはCTA(シカゴ交通局)が高架鉄道「L」8路線とバス127路線を運行する全米2位規模の公共交通網を持ち、車がなくても生活できる。自転車シェア(Divvy)や地下歩道(Pedway)も整う。一方、シャンペーンなどの地方大学町は車があると便利だが、大学バスも充実している。

Driving

運転免許

シカゴ中心部で学ぶなら車は基本的に不要。地方の大学町で車を使う場合は、生活圏に応じてイリノイ州の運転免許取得を検討することになる。

生活環境(治安・気候・生活費)

治安

シカゴは「危険」というイメージが先行しがちだが、実際は地区差が非常に大きく、暴力犯罪はウエスト/サウスサイドの一部地区に局所的に集中している。ダウンタウン(ループ)や湖畔・ノースサイド、観光の中心エリアは安全度が高い。市全体の犯罪統計はこの偏りを覆い隠している面がある。UIUCやエバンストンなどの大学町は総じて安全で、緊急通知システムも整備されている。

気候

四季がはっきりした湿潤大陸性気候で、寒暖差が大きい。冬(12〜2月)はカナダからの寒気が地形の障壁なく流れ込むため厳しく、平均最高気温は氷点下前後、寒波では体感でさらに下がる。年間降雪量はシカゴで約94cm。「風の街(Windy City)」の名は本来は政治にまつわる皮肉が由来とされるが、実際にミシガン湖からの強風やビル風は強い。春と秋は穏やかで過ごしやすい。

生活費

シカゴは全米の主要都市の中では生活費が比較的手頃で、ニューヨークより約4割安い。住宅の割安さが際立ち、シカゴの住宅価格中央値は約35万ドル(ニューヨークの半分以下)。大都市の利便を保ちつつコストを抑えられるのが強みで、シャンペーンなどの地方大学町はさらに安く暮らせる。

主要空港と日本からのアクセス

ORD

シカゴ・オヘア国際空港

世界有数のハブ空港で、日本航空・全日空・ユナイテッド・アメリカンが東京へ直行便を運航。羽田便も多く、乗り継ぎなしでアクセスできる。

MDW

シカゴ・ミッドウェイ国際空港

シカゴ第2の空港だが国内線が中心で、日本への直行便はない。

シカゴ・オヘア(ORD)は日本からの直行便が多い数少ない中西部の空港で、所要時間は直行で約13時間。乗り継ぎなしでアクセスできる。

イリノイ州の大学

学生数の多い 6 校 / 全 85 校

イリノイ州の大学一覧を見る

詳細ガイドのある大学(50校)

イリノイ州出身の著名人

イリノイはアニメーションの父ウォルト・ディズニーや文豪ヘミングウェイ、第40代大統領ロナルド・レーガンなど、各界の巨人を数多く生んでいる。

ウォルト・ディズニー

アニメーション創始者
シカゴ

アーネスト・ヘミングウェイ

作家(ノーベル文学賞)
オークパーク

ロナルド・レーガン

第40代アメリカ大統領
タンピコ

ハリソン・フォード

俳優
シカゴ

ヒラリー・クリントン

政治家
シカゴ

ロビン・ウィリアムズ

俳優
シカゴ

ジェニファー・ハドソン

歌手・俳優
シカゴ

イリノイ州の有名な観光地

ミレニアムパーク/クラウドゲートシカゴ

ダウンタウン中心の公園と、豆型の巨大ステンレス彫刻「クラウドゲート(通称ザ・ビーン)」。シカゴを代表する撮影スポット。

ウィリスタワー(Skydeck)シカゴ

地上約412mの超高層ビル。展望台「スカイデッキ」とガラス床「ザ・レッジ」からシカゴの街を一望できる。

シカゴ美術館(Art Institute of Chicago)シカゴ

ミレニアムパークに隣接する全米屈指の美術館。印象派やアメリカ絵画の名品を多数所蔵する。

ネイビーピア(Navy Pier)シカゴ

ミシガン湖に突き出す約50エーカーの娯楽施設。観覧車やレストランが並ぶ湖畔の人気スポット。

よくある質問

シカゴ(イリノイ州)は治安が悪いって本当?

「危険」というイメージが先行しがちだが、実際は地区差が非常に大きい。暴力犯罪はウエスト/サウスサイドの一部地区に局所的に集中しており、ダウンタウンや湖畔・ノースサイドなどの中心エリアは安全度が高い。市全体の犯罪統計はこの偏りを覆い隠している面がある。UIUCやエバンストンなどの大学町は総じて安全だ。

イリノイの大学の学費は?シカゴの生活費は高い?

留学生は原則「州外・国際学生」扱いで、UIUCの2024-25年度は州内 約18,267ドルに対し州外は約40,096ドル。シカゴの生活費は主要都市の中では比較的手頃で、ニューヨークより約4割安く、住宅の割安さが際立つ。シャンペーンなどの地方大学町はさらに安く暮らせる。

日本からシカゴへの直行便はある?

ある。シカゴ・オヘア国際空港(ORD)は日本航空・全日空・ユナイテッド・アメリカンが東京へ直行便を運航する世界有数のハブ空港で、羽田便も多い。所要時間は直行で約13時間。ミッドウェイ空港(MDW)は国内線中心で日本への直行便はない。

イリノイで強い学問分野は?

工学・コンピュータサイエンス(UIUCが全米トップクラス)、経済学(シカゴ学派で世界的なシカゴ大学)、ビジネス(ケロッグ・ブースの両MBA)、ジャーナリズム(ノースウェスタン大学メディル)が特に強い。研究志向でも実務志向でも高水準の選択肢が揃う。

卒業後、イリノイで就職しやすい?

シカゴ都市圏にマクドナルド、アボット、CMEグループ、ジョン・ディアなど大企業が集積し、金融・コンサル・製造・ヘルスケアと就職先の幅が広い。専攻分野の実務研修(OPT)先を見つけやすい環境だ。就労ビザ(H-1B)による長期就職は連邦の抽選制度に左右される点は他州と共通。