1954 年に設立されたアメリカ合衆国空軍の連邦士官学校です。米国の五つの service academy のなかでは最も新しい一校で、コロラド州コロラドスプリングスの北側、ロッキー山脈東麓の広大な敷地にキャンパスを構えています。卒業生は理学士号を取得すると同時に空軍少尉として任官し、原則 5 年間の現役勤務と 3 年間の予備役勤務、パイロット課程に進む場合は訓練後 10 年間の現役勤務という任官義務を負う点が一般の総合大学と決定的に異なります。授業料・寮費・食費は連邦政府が全額負担し、Cadet には月額の生活手当も支給されるため、合格すれば家計の経済状況に関係なく学位取得が可能です。教育の核となっているのは「We will not lie, steal or cheat, nor tolerate among us anyone who does」という Honor Code で、入学初年度のクラスから現代まで継承されている品格教育の根幹に据えられています。学術面では工学・理工系の比重が高い一方、近年は人文社会系を選ぶ Cadet が約 47% に達し、Foreign Area Studies や Behavioral Sciences など多様な専攻が運営されています。キャンパスの象徴 Cadet Chapel は 17 本の尖塔を持つ Skidmore, Owings and Merrill 設計のモダニズム建築として知られ、観光客もアクセスできるランドマークです。難易度は連邦議会議員からの推薦を出願要件に含む独特の選抜プロセスを経るため、一般の Common App 大学とは比較できない構造になっています。卒業後の進路は空軍現役士官が中心ですが、Gregg Popovich のように退役後に民間で活躍する例も多く、米国市民で軍人としてのキャリア志向を持つ学生に向いた選択肢です。